○興行場法施行条例

昭和五十九年七月十三日

徳島県条例第三十一号

〔徳島県興行場条例〕をここに公布する。

興行場法施行条例

(平一二条例二三・改称)

(趣旨)

第一条 この条例は、興行場法(昭和二十三年法律第百三十七号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(平一二条例二三・全改)

(興行場の設置の場所の基準)

第二条 法第二条第二項に規定する条例で定める興行場の設置の場所の基準は、排水が極めて悪い等入場者の衛生に支障をきたす場所でないこととする。

(興行場全般の構造設備の基準)

第三条 興行場全般の構造設備の基準は、次のとおりとする。

 ねずみ、昆虫等の侵入を防止するため、外部に開放されている窓等に金網等の設備が設けられていること。

 床は、コンクリートその他水が浸透しないもの(以下「不浸透性材料」という。)で作られ、清掃が容易に行える構造であること。

 施設の出入口から極力離れた場所に喫煙室が設けられていること。ただし、興行場内での喫煙を禁止し、その旨を入場者の見やすい場所に表示する場合にあつては、喫煙室を設けることを要しない。

 入場者が利用するための便所が設けられていること。

 客席(入場者が興行を見、又は聞く場所をいう。以下同じ。)、喫煙室及び便所には、機械換気設備が設けられていること。

 入場者が利用する場所には、照明設備が設けられていること。

 売店又は飲食物を扱う自動販売機を便所の付近その他不潔な場所に設けていないこと。

 適当な数の清掃用具及び必要に応じ散水用具を備え、かつ、これらの用具を衛生的に保管できる専用の設備が適当な位置に設けられていること。

 客席、ロビー等には、温度計及び湿度計が適当な位置に設けられていること。

(平二一条例二一・平二八条例一・一部改正)

(客席の構造設備の基準)

第四条 客席の構造設備の基準は、次のとおりとする。

 客席は、喫煙室、便所、売店等とは、隔壁により区画されていること。

 客席と舞台とは、適切に区画されていること。

 客席に設けられている席は、いす席又は立見席であること。

 階上の客席の最前部には、廊下へのちり等の落下を防止するための適当な設備が設けられていること。

(平八条例九・一部改正)

(喫煙室の構造設備の基準)

第五条 喫煙室の構造設備の基準は、たばこの煙が喫煙室の外に流れ出ない構造であることとする。

(平二一条例二一・全改、平二八条例一・一部改正)

(便所の構造設備の基準)

第六条 入場者が利用するための便所の構造設備の基準は、次のとおりとする。

 各階に、男性用便所と女性用便所がそれぞれ一箇所以上設けられていること。ただし、階段の踊り場の付近その他の入場者の利便を損なわないと認められる場所に男性用便所と女性用便所がそれぞれ一箇所以上設けられている場合は、この限りでない。

 前室が設けられていること。

 水洗便所であること。

 内壁は、不浸透性材料で作られている場合を除き、床面から少なくとも一メートルの高さまで不浸透性材料で腰張りされていること。

 便器は、不浸透性材料で作られていること。

 各階における便所(第一号ただし書の規定に該当する場合を含む。)の便器の数は、次の要件を備えること。

 男性用便器及び女性用便器の数は、興行場の業種、規模及び用途並びに男女別の入場者数等を考慮し、それらを適切に反映したものとするとともに、特に混雑が予想される施設においては、できる限り待ち時間の男女均等化が図られるよう努めること。

 男性用便器及び女性用便器の数の合計数は、次の表の各号の上欄に掲げる客席の床面積(第一号ただし書の規定に該当する場合にあつては、入場者の便所ごとの利用状況に応じ、各階の客席の床面積を便所ごとに配分したときの便所ごとの客席の床面積。以下この号ロにおいて同じ。)の区分に応じ、当該各号の下欄に掲げる数以上であること。

一 三百平方メートル以下の場合

客席の床面積十五平方メートルにつき一として計算した数

二 三百平方メートルを超え六百平方メートル以下の場合

二十に三百平方メートルを超える客席の床面積二十平方メートルにつき一として計算した数を加算した数

三 六百平方メートルを超え九百平方メートル以下の場合

三十五に六百平方メートルを超える客席の床面積三十平方メートルにつき一として計算した数を加算した数

四 九百平方メートルを超える場合

四十五に九百平方メートルを超える客席の床面積六十平方メートルにつき一として計算した数を加算した数

 男性用の大便器の数は、男性用の小便器の数を五で除して得た数以上であること。

(平八条例九・平二八条例一・一部改正)

(換気設備の基準)

第七条 換気設備の基準は、次のとおりとする。

 客席の換気設備は、次の要件を備えること。

 換気上有効な給気機及び排気機、換気上有効な給気機及び排気口又は換気上有効な給気口及び排気機を有すること。

 給気口及び排気口の位置及び構造は、室内に取り入れられた空気の分布を均等にし、かつ、著しく局部的な空気の流れを生じないようにされていること。

 給気機の外気取入口並びに直接外気に開放された給気口及び排気口には、雨水又はねずみ、昆虫、ほこりその他衛生上有害なものを防ぐための設備が設けられていること。

 直接外気に開放された給気口又は排気口に換気扇が設けられている場合には、外気の流れによつて著しく換気能力が低下しない構造であること。

 風道は、空気を汚染するおそれのない材料で作られていること。

 その他規則で定める技術的基準に適合する構造であること。

 喫煙室及び便所の機械換気設備は、汚染空気を直接興行場外へ排出できる構造であること。

(照明設備の基準)

第八条 照明設備の基準は、次の表の各号の上欄に掲げる室等の区分に応じ、当該各号の下欄に掲げる照度を満たす機能を有する照明設備であることとする。

一 客席、ロビー、休憩室、喫煙室、便所及び出入口

床面のすべてのところにおいて百五十ルクス以上

二 売店

床面から七十センチメートルの高さのすべてのところにおいて二百ルクス以上

三 廊下、階段その他この表に掲げる場所以外の場所で入場者が利用する場所

床面のすべてのところにおいて百ルクス以上

(衛生措置の基準)

第九条 法第三条第二項に規定する条例で定める入場者の衛生に必要な措置の基準は、次のとおりとする。

 入場者が利用する場所は、少なくとも興行を行う日ごとに清掃し、常に清潔を保持すること。

 入場者が利用する場所は、定期的に消毒を行い、その実施記録は、二年以上保存すること。

 必要に応じて興行場及びその敷地内において、ねずみ、昆虫等の駆除を行い、その実施記録は、二年以上保存すること。

 必要に応じて興行場の設備を点検し、設計どおりの機能が維持できるように整備すること。

 必要な数のごみ箱を備え、廃棄物、汚液等が飛散流出しないように適切に管理すること。

 客席に土足で入場する興行場にあつては、入口に履物に付着した泥等を除去するための敷物等を置くこと。

 所定の喫煙場所以外での喫煙を禁止すること。

 便所は、臭気を発散させないように注意すること。

 客席における次の表の各号の上欄に掲げる事項(中央管理方式の空気調和設備(空気を浄化し、温度、湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。)をすることができる設備をいう。)以外の機械換気設備により換気を行う場合は、第二号及び第三号に掲げる事項)がおおむね当該各号の下欄に掲げる基準に適合するように空気環境の調整を行うこと。

一 浮遊粉じんの量

空気一立方メートルにつき〇・二ミリグラム以下

二 一酸化炭素の含有率

百万分の二十以下

三 炭酸ガスの含有率

百万分の千五百以下

四 温度

一 十七度以上二十八度以下

二 温度を外気の温度より低くする場合は、その差を著しくしないこと。

五 相対湿度

三十パーセント以上八十パーセント以下

六 気流

一秒間につき〇・五メートル以下

この表の各号の下欄に掲げる基準を適用する場合における当該各号の上欄に掲げる事項についての測定の方法は、規則で定める

 定員以上の客を入場させないこと。

十一 泥酔者、不潔な物を携行する者その他公衆衛生上支障があると認められる者を入場させないこと。

十二 伝染性の疾病にかかつている者又はその疑いがある者を業務に従事させないこと。ただし、医師の診断により、公衆衛生上支障がないと認められた場合は、この限りでない。

十三 興行場の管理が衛生的に行われるよう従業者の衛生教育に努めること。

十四 救急薬品及び衛生材料を常備しておくこと。

(屋外の興行場等に対する基準の緩和等)

第十条 知事は、次の各号に掲げる興行場にあつては、第二条から前条までに規定する基準の一部を緩和し、又は適用しないことができる。

 屋外の興行場

 空地等に一時的に施設を設け、又は既存の施設を一時的に利用して興行を行う興行場(以下「仮設興行場」という。)

 その他興行内容等により特別な理由があると知事が認める興行場

(興行場の構造設備の変更等の届出)

第十一条 興行場営業を営む者は、次の各号のいずれかに該当するときは、規則で定めるところにより、遅滞なく、その旨を知事に届け出なければならない。

 興行場の構造設備その他規則で定める事項を変更したとき。

 住所若しくは氏名(法人にあつては、主たる事務所の所在地若しくは名称又は代表者の氏名)又は興行場の所在地に変更があつたとき。

 営業の全部又は一部を休止し、又は廃止したとき。

 休止した営業の全部又は一部を再開したとき。

(平一二条例二三・全改)

(施行期日)

1 この条例は、昭和五十九年十月一日から施行する。

(興行場措置基準条例の廃止)

2 興行場措置基準条例(昭和二十五年徳島県条例第四十二号)は、廃止する。

(経過措置)

3 この条例の施行の際現に法第二条第一項の許可を受けて興行場を経営している者がその営業の用に供している施設については、知事は、当分の間、第三条第三号第四条第五号第五条第六条第一号から第三号まで、第七条及び第八条に規定する基準の一部を緩和し、又は適用しないことができる。

(平成元年条例第一八号)

(施行期日)

1 この条例は、平成元年四月一日から施行する。

(平成八年条例第九号)

この条例は、平成八年十月一日から施行する。

(平成一二年条例第二三号)

(施行期日)

1 この条例は、平成十二年四月一日から施行する。

(平成二一年条例第二一号)

この条例は、平成二十一年四月一日から施行する。

(平成二八年条例第一号)

1 この条例は、平成二十八年四月一日から施行する。

2 この条例の施行の際現に法第二条第一項の許可を受けて興行場を経営している者がその営業の用に供している施設及び現に申請がなされている同項の許可に係る興行場の営業に供する施設については、当該施設の改築又は増築が行われるまでの間は、改正後の第三条第三号、第五条及び第六条第六号の規定にかかわらず、なお従前の例による。

興行場法施行条例

昭和59年7月13日 条例第31号

(平成28年4月1日施行)