○徳島県統計調査条例
平成二十一年三月二十六日
徳島県条例第十七号
徳島県統計調査条例をここに公布する。
徳島県統計調査条例
徳島県統計調査条例(昭和二十五年徳島県条例第四十号)の全部を改正する。
(目的)
第一条 この条例は、統計法(平成十九年法律第五十三号。以下「法」という。)及び法に基づく命令に定めるもののほか、県統計調査の実施及び調査票情報の利用に関し必要な事項を定めることにより、適切な行政運営を図り、もって県民生活の向上及び県民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「県統計調査」とは、法第二条第五項に規定する統計調査のうち県が行うものをいう。ただし、法第十六条の規定により知事又は徳島県教育委員会が行うこととされた事務に係る調査及び国の行政機関(法第二条第一項に規定する行政機関をいう。以下同じ。)その他の者からの委託を受けて行う調査を除く。
2 この条例において「調査票情報」とは、県統計調査によって集められた情報のうち、文書、図画又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)に記録されているものをいう。
3 この条例において「県基幹統計調査」とは、県統計調査のうち、次の各号のいずれかに該当するものとして、知事その他の執行機関(以下「知事等」という。)が指定するものをいう。
一 県の基本的な政策を企画立案し、又はこれを実施する上において特に重要な統計を作成することを目的とする県統計調査
二 民間における意思決定又は研究活動のために広く利用されると見込まれる統計を作成することを目的とする県統計調査
(県基幹統計調査の指定)
第三条 知事以外の執行機関は、前条第三項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ知事の意見を聴かなければならない。
2 知事等は、前条第三項の規定による指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。当該指定を解除したときも、同様とする。
(県統計調査の実施に係る告示)
第四条 知事等は、県基幹統計調査を行おうとするときは、次に掲げる事項を告示しなければならない。
一 調査の名称及び目的
二 調査対象の範囲
三 報告を求める事項及びその基準となる期日又は期間
四 報告を求める者
五 報告を求めるために用いる方法
六 報告を求める期間
七 報告義務に関する事項
八 その他必要な事項
(報告義務)
第五条 知事等は、県基幹統計調査を行う場合には、県基幹統計調査のために必要な事項について、個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる。
2 前項の規定により報告を求められた者は、これを拒み、又は虚偽の報告をしてはならない。
3 第一項の規定により報告を求められた者が、未成年者(営業に関し成年者と同一の行為能力を有する者を除く。)又は成年被後見人である場合においては、その法定代理人が本人に代わって報告する義務を負う。
(調査区及び統計調査員)
第六条 知事等は、その行う県統計調査の実施のために必要があるときは、調査区(統計調査員が調査を担当すべき区域をいう。)を設け、統計調査員を置くことができる。
2 統計調査員は、知事等の指揮監督を受け、調査票の配布又は取集その他県統計調査に関する事務に従事する。
(県基幹統計調査と誤認させる調査の禁止)
第七条 何人も、県基幹統計調査の報告の求めであると人を誤認させるような表示又は説明をすることにより、当該求めに対する報告として、個人又は法人その他の団体の情報を取得してはならない。
(結果の公表)
第八条 知事等は、県基幹統計調査の結果を、速やかに、インターネットの利用その他の適切な方法により公表しなければならない。
2 前項の規定は、県基幹統計調査以外の県統計調査の結果について準用する。ただし、特別の事情があるときは、その全部又は一部を公表しないことができる。
(調査票情報の二次利用)
第九条 知事等は、次に掲げる場合には、調査票情報を利用することができる。
一 統計の作成又は統計的研究(以下「統計の作成等」という。)を行う場合
二 統計を作成するための調査に係る名簿を作成する場合
一 国の行政機関、他の地方公共団体その他これらに準ずる者として規則(知事以外の執行機関の規則を含む。以下同じ。)で定める者 統計の作成等又は統計を作成するための調査に係る名簿の作成
二 前号に掲げる者が行う統計の作成等と同等の公益性を有する統計の作成等として規則で定めるものを行う者 当該規則で定める統計の作成等
(調査票情報の提供を受けた者による適正な管理等)
第十一条 前条の規定により調査票情報の提供を受けた者又はその者から当該調査票情報の取扱いに関する業務の委託を受けた者その他の当該委託に係る業務を受託した者(以下「被提供者等」という。)は、知事等が定めるところにより、当該調査票情報を適正に管理するために必要な措置を講じなければならない。
2 知事等は、前条の規定により調査票情報を提供した場合には、被提供者等に対し、当該調査票情報の管理状況について、報告を求めることができる。
3 知事等は、前項の規定による報告により、調査票情報の管理が適正でないと認めるときその他当該調査票情報の漏えいを防止するために必要があるときは、被提供者等その他当該調査票情報を保有する者に対し、当該調査票情報の管理方法の是正、廃棄又は消去その他の必要な措置を講ずるよう求めることができる。
一 第十条の規定により調査票情報の提供を受けた者であって、当該調査票情報の取扱いに従事する者又は従事していた者 当該調査票情報を取り扱う業務
二 第十条の規定により調査票情報の提供を受けた者から当該調査票情報の取扱いに関する業務の委託を受けた者その他の当該委託に係る業務に従事する者又は従事していた者 当該委託に係る業務
2 第十条の規定により調査票情報の提供を受けた者又はその者から当該調査票情報の取扱いに関する業務の委託を受けた者その他の当該委託に係る業務に従事する者若しくは従事していた者は、当該調査票情報をその提供を受けた目的以外の目的のために自ら利用し、又は提供してはならない。
(委託による統計の作成等)
第十三条 知事等は、その業務の遂行に支障のない範囲内において、学術研究の発展に資すると認める場合その他の規則で定める場合には、規則で定めるところにより、一般からの委託に応じ、その行った県統計調査に係る調査票情報を利用して、統計の作成等を行うことができる。
(手数料)
第十四条 前条の規定により知事等に委託をする者は、手数料として次に掲げる額の合計額を納付しなければならない。
一 前条の規定による統計の作成等に要する時間一時間までごとに五千百円
イ 用紙に出力したものの交付 用紙一枚につき十円
ロ 光ディスク(日本産業規格X○六○六及びX六二八一に適合する直径百二十ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したものの交付 一枚につき百円
ハ 光ディスク(日本産業規格X六二四一に適合する直径百二十ミリメートルの光ディスクの再生装置で再生することが可能なものに限る。)に複写したものの交付 一枚につき百二十円
三 統計成果物の送付に要する費用(当該送付を求める場合に限る。)
四 前三号に掲げるもののほか、知事が統計の作成等に要する費用として定める額
2 前項の手数料は、知事が公益上特に必要があると認めるときは、減免することができる。
3 第一項の手数料の納付の時期及び方法は、知事が別に定める。
(平三一条例二・一部改正)
(立入検査等)
第十五条 知事等は、その行う県基幹統計調査の正確な報告を求めるため必要があると認めるときは、当該県基幹統計調査の報告を求められた者に対し、その報告に関し資料の提出を求め、又はその統計調査員その他の職員に、必要な場所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする統計調査員その他の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(委任)
第十六条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、知事等が別に定める。
(罰則)
第十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第七条の規定に違反して、県基幹統計調査の報告の求めであると人を誤認させるような表示又は説明をすることにより、当該求めに対する報告として、個人又は法人その他の団体の情報を取得した者
二 第十二条第一項の規定に違反して、その業務に関して知り得た個人又は法人その他の団体の秘密を漏らした者
2 前項第一号の罪の未遂は、罰する。
第十八条 第十二条第一項各号に掲げる者が、その取扱いに係る調査票情報を、自己又は第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第五条に規定する県基幹統計調査の報告を求められた者の報告を妨げた者
二 県基幹統計調査に関する業務に従事する者で当該県基幹統計調査の結果をして真実に反するものたらしめる行為をした者
第二十条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第五条の規定に違反して、県基幹統計調査の報告を拒み、又は虚偽の報告をした者
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成二十一年五月一日から施行する。
(統計調査に関する経過措置)
2 この条例の施行の際現に改正前の徳島県統計調査条例第二条の規定により告示されている統計調査は、改正後の徳島県統計調査条例第四条第二項の規定により告示された県統計調査とみなす。
(調査票に関する経過措置)
3 改正前の徳島県統計調査条例に基づいて行われた統計調査によって集められた調査票に記録されている情報は、調査票情報とみなす。
(罰則に関する経過措置)
4 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成三一年条例第二号)
この条例は、平成三十一年七月一日から施行する。