●徳島県個人情報保護条例
平成十四年七月二十九日
徳島県条例第四十三号
徳島県個人情報保護条例をここに公布する。
徳島県個人情報保護条例
目次
第一章 総則(第一条―第四条)
第二章 実施機関が取り扱う個人情報の保護
第一節 個人情報の取扱い(第五条―第十二条)
第二節 開示、訂正及び利用停止(第十三条―第四十一条)
第三節 審査請求(第四十一条の二―第四十三条)
第四節 他の制度との調整(第四十四条―第四十四条の三)
第三章 事業者が取り扱う個人情報の保護(第四十五条―第四十九条)
第四章 徳島県個人情報保護審査会(第五十条―第五十五条)
第五章 雑則(第五十六条・第五十七条)
第六章 罰則(第五十八条―第六十二条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、個人の人格尊重の理念にのっとり、個人情報の適正な取扱いの確保に関し必要な事項を定めるとともに、県の機関及び県が設立した地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が保有する個人情報の開示、訂正及び利用停止を求める個人の権利を明らかにすることにより、県政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
(平二五条例八・一部改正)
一 実施機関 知事、議会、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、公安委員会、警察本部長、労働委員会、収用委員会、海区漁業調整委員会、内水面漁場管理委員会、公営企業管理者及び病院事業管理者並びに県が設立した地方独立行政法人をいう。
二 個人情報 個人に関する情報であって、次に掲げるもののいずれかに該当するものをいう。
イ 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(徳島県情報公開条例(平成十三年徳島県条例第一号)第二条第二項に規定する電磁的記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
ロ 個人識別符号が含まれるもの
三 個人識別符号 個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項に規定する個人識別符号をいう。
四 要配慮個人情報 本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして規則で定める記述等が含まれる個人情報をいう。
五 保有個人情報 実施機関の職員(県が設立した地方独立行政法人にあっては、役員を含む。以下同じ。)が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、当該実施機関の職員が組織的に利用するものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、公文書(徳島県情報公開条例第二条第二項に規定する公文書をいう。以下同じ。)に記録されているものに限る。
六 個人情報取扱事務 実施機関が所掌する事務であって、当該事務を執行する上で個人情報の収集、利用、提供、管理、廃棄又は消去を伴うものをいう。
七 事業者 法人その他の団体(国、独立行政法人等(個人情報の保護に関する法律第二条第九項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)及び事業を営む個人をいう。
八 本人 個人情報によって識別される特定の個人をいう。
(平一六条例六四・平一六条例六八・平一七条例七・平一七条例九七・平二五条例八・平二七条例七・平二九条例四五・令三条例四五・一部改正)
(実施機関の責務)
第三条 実施機関は、この条例の目的を達成するため、個人情報の保護に関し必要な施策を講ずるとともに、個人情報の保護の重要性について県民及び事業者の意識啓発に努めなければならない。
(県民の責務)
第四条 県民は、個人情報の保護の重要性を認識し、自己の個人情報の適切な管理に努めるとともに、他人の個人情報の取扱いに当たっては、その権利利益を侵害することのないよう努めなければならない。
第二章 実施機関が取り扱う個人情報の保護
第一節 個人情報の取扱い
(個人情報取扱事務の登録及び閲覧)
第五条 実施機関は、個人情報取扱事務であって、氏名、生年月日その他の記述等又は個人識別符号により特定の個人を検索することができる状態で記録された個人情報を使用するものを開始しようとするときは、あらかじめ、当該個人情報取扱事務について、次に掲げる事項を個人情報取扱事務登録簿(以下「登録簿」という。)に登録しなければならない。登録した事項を変更しようとするときも、同様とする。
一 個人情報取扱事務の名称
二 個人情報取扱事務を所管する組織の名称
三 個人情報取扱事務の目的
四 個人情報の対象者の範囲
五 個人情報の記録項目
六 個人情報の収集先
七 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 実施機関は、前項の規定により登録した個人情報取扱事務を廃止したときは、速やかに、登録簿から当該個人情報取扱事務に係る登録を抹消しなければならない。
3 実施機関は、登録簿を一般の閲覧に供しなければならない。
4 前三項の規定は、次に掲げる個人情報取扱事務については、適用しない。
一 県又は県が設立した地方独立行政法人の職員又は職員であった者に係る人事、給与、福利厚生等に関する個人情報取扱事務
二 犯罪の捜査又は公訴の維持に関する個人情報取扱事務
三 国の安全その他の国の重大な利益に関する個人情報取扱事務
(平一七条例七・平二五条例八・平二九条例四五・一部改正)
(収集の制限)
第六条 実施機関は、個人情報を収集するときは、あらかじめ個人情報取扱事務の目的を明確にし、当該目的の達成のために必要な範囲内で適法かつ適正な方法により収集しなければならない。
2 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から収集しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 本人の同意があるとき。
二 法令又は他の条例(以下「法令等」という。)の規定に基づくとき。
三 収集する個人情報が出版、報道等により公にされているとき。
四 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
五 他の実施機関から個人情報の提供を受けるとき。
六 犯罪の予防、鎮圧又は捜査、被疑者の逮捕、交通の取締りその他の公共の安全と秩序の維持(以下「犯罪の予防等」という。)を目的とするとき(実施機関が公安委員会又は警察本部長である場合に限る。)。
七 前各号に掲げる場合のほか、徳島県個人情報保護審査会の意見を聴いた上で、本人から個人情報を収集したのでは個人情報取扱事務の目的の達成に支障が生じ、又はその円滑な実施を困難にするおそれがあると実施機関が認めるときその他本人以外の者から収集することに相当の理由があると実施機関が認めるとき。
3 実施機関は、要配慮個人情報を収集してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 法令等の規定に基づくとき。
二 犯罪の予防等を目的とするとき(実施機関が公安委員会又は警察本部長である場合に限る。)。
三 前二号に掲げる場合のほか、徳島県個人情報保護審査会の意見を聴いた上で、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要であり、かつ、欠くことができないと実施機関が認めるとき。
(平一七条例七・平二五条例五六・平二九条例四五・一部改正)
(利用及び提供の制限)
第七条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために個人情報を当該実施機関の内部で利用し、又は当該実施機関以外のものに提供してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
二 法令等の規定に基づくとき。
三 利用し、又は提供する個人情報が出版、報道等により公にされているとき。
四 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
五 犯罪の予防等を目的として内部で利用する場合において、当該目的の達成に必要な限度で利用し、かつ、利用することについて相当な理由のあるとき(実施機関が公安委員会又は警察本部長である場合に限る。)。
六 犯罪の予防等を目的として他の実施機関、国の機関、独立行政法人等、他の地方公共団体の機関又は県が設立した地方独立行政法人以外の地方独立行政法人(次号において「公的機関」という。)に提供する場合において、提供を受ける者が、当該目的の達成に必要な限度で利用し、かつ、利用することについて相当な理由のあるとき。
七 犯罪の予防等を目的として公的機関以外のものに提供する場合において、提供することについて特別の理由のあるとき(実施機関が公安委員会又は警察本部長である場合に限る。)。
八 前各号に掲げる場合のほか、徳島県個人情報保護審査会の意見を聴いた上で、公益上の必要その他相当の理由があると実施機関が認めるとき。
(平一七条例七・平二五条例八・一部改正)
(オンライン結合による提供の制限)
第八条 実施機関は、通信回線を用いた電子計算機その他の情報機器の結合(実施機関が保有する個人情報を実施機関以外のものが随時入手することができる状態にするものに限る。次項において「オンライン結合」という。)により、個人情報を実施機関以外のものに提供してはならない。
一 法令等の規定に基づくとき。
二 警察庁又は他の都道府県警察に提供する場合において、公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益が侵害されないよう必要な措置が講じられていると認められるとき(実施機関が公安委員会又は警察本部長である場合に限る。)。
三 前二号に掲げる場合のほか、徳島県個人情報保護審査会の意見を聴いた上で、公益上の必要があり、かつ、個人の権利利益が侵害されないよう必要な措置が講じられていると認められるとき。
(平一七条例七・一部改正)
(提供先に対する措置要求)
第九条 実施機関は、第七条ただし書の規定に基づき、個人情報を実施機関以外のものに提供する場合において、必要があると認めるときは、個人情報の提供を受けるものに対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその適正な取扱いについて必要な措置を講ずることを求めるものとする。
(適正管理)
第十条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的を達成するために必要な範囲内で、その保有する個人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。
2 実施機関は、個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 実施機関は、保有する必要がなくなった個人情報を確実かつ速やかに廃棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的文化的価値を有する資料として保存する必要があると認められるものについては、この限りでない。
(職員の義務)
第十一条 実施機関の職員は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(委託等に伴う措置)
第十二条 実施機関は、個人情報取扱事務の全部若しくは一部を実施機関以外のものに委託するとき、又は指定管理者(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四十四条の二第三項に規定する指定管理者をいう。以下同じ。)に公の施設の管理を行わせるときは、当該委託に係る契約又は当該指定管理者との間で締結する協定において、委託を受けたもの又は指定管理者が講ずべき個人情報の保護のために必要な措置を明らかにしなければならない。
2 実施機関から個人情報取扱事務の委託を受けたもの又は公の施設の指定管理者は、個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 実施機関から個人情報取扱事務の委託を受けたものが受託した業務又は指定管理者に係る公の施設の管理業務を行う場合において、当該業務に従事している者又は従事していた者は、その業務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。
(平一七条例七・一部改正)
第二節 開示、訂正及び利用停止
(開示請求)
第十三条 何人も、実施機関に対し、当該実施機関が保有する自己を本人とする保有個人情報(第五条第四項第一号に規定する個人情報取扱事務に係るものを除く。)の開示を請求することができる。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)をすることができる。ただし、未成年者又は成年被後見人の法定代理人以外の代理人にあっては、やむを得ない理由により本人が自ら開示請求をすることが困難であると認められる場合に限り、開示請求をすることができる。
(平一七条例七・一部改正)
(開示請求の手続)
第十四条 開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
一 氏名及び住所
二 開示請求に係る個人情報取扱事務の名称その他の開示請求に係る保有個人情報を特定するために必要な事項
三 代理人によって開示請求をする場合は、その理由
四 前三号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 前項の場合において、開示請求をしようとする者は、実施機関に対し、自己が当該開示請求に係る保有個人情報の本人又はその代理人であることを示す書類で実施機関が定めるものを提示し、又は提出しなければならない。
3 実施機関は、第一項の請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(開示請求の拒否)
第十五条 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示請求を拒否することができる。
一 開示請求が不適法であって、その不備を補正することができないとき。
二 開示請求に係る個人情報を保有していないとき。
三 開示請求者がこの条例の規定の適用を受けない個人情報の開示請求をしたとき。
二 開示請求者以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、開示することにより、開示請求者以外の個人の正当な利益を害すると認められるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
三 法人等に関する情報又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害すると認められるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
四 個人の指導、診断、評価、選考等に関する情報であって、開示することにより、当該指導等の事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあるもの
五 県の機関、国の機関、独立行政法人等、他の地方公共団体の機関又は地方独立行政法人(次号において「県の機関等」という。)の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
六 県の機関等が行う事務若しくは事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれその他当該事務若しくは事業の性質上、当該事務若しくは事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの又は警察官その他の公務員(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第一項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二条に規定する地方公務員をいう。)(以下「警察官等」という。)の従事する事務若しくは事業の遂行に係る情報に含まれる警察官等の氏名であって、開示することにより、当該警察官等の従事する事務若しくは事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものとして実施機関の規則(実施機関が警察本部長である場合にあっては、公安委員会規則)で定めるもの
イ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
ロ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、県、国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ハ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
ニ 県、国若しくは他の地方公共団体が経営する企業、独立行政法人等又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
七 開示することにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると実施機関が認めることにつき相当の理由がある情報
八 法令等の規定により又は実施機関が法律上従う義務を有する各大臣その他国の機関の指示等により、開示することができないとされている情報
(平一七条例七・一部改正)
(部分開示)
第十七条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報に非開示情報が含まれている場合において、非開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が含まれていないと認められるときは、この限りでない。
(裁量的開示)
第十八条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報に非開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第十九条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、非開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
(開示請求に対する決定等)
第二十条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し実施機関が定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないときは、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 本条を適用する旨及びその理由
二 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
(事案の移送)
第二十三条 実施機関は、開示請求に係る保有個人情報が他の実施機関から提供されたものであるとき、その他他の実施機関において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第二十四条 開示請求に係る保有個人情報に県、国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、実施機関は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、実施機関が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、実施機関が定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。
一 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を開示しようとする場合であって、当該第三者に関する情報が第十六条第二号ただし書又は第三号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。
二 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を第十八条の規定により開示しようとするとき。
3 実施機関は、前二項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示した意見書(以下「反対意見書」という。)を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも二週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後直ちに、反対意見書を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。
(平一七条例七・一部改正)
(開示の実施)
第二十五条 実施機関は、開示決定をしたときは、速やかに、開示請求者に対し、当該開示決定に係る保有個人情報を開示しなければならない。
2 保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書、図画又は写真に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関の定める方法により行う。
3 実施機関は、保有個人情報を開示することにより当該保有個人情報が記録された公文書を汚損し、又は破損するおそれがあるとき、第十七条の規定により保有個人情報の一部を開示するとき、その他相当の理由があるときは、その写しにより開示を行うことができる。
4 第十四条第二項の規定は、保有個人情報の開示を受ける者について準用する。
(平二八条例一一・平二九条例四五・一部改正)
(開示請求の特例)
第二十六条 実施機関があらかじめ定めた保有個人情報について、当該保有個人情報の本人は、第十四条第一項の規定にかかわらず、口頭により開示請求を行うことができる。
2 前項の規定により口頭による開示請求をしようとする者は、実施機関が定めるところにより、自己が当該開示請求に係る保有個人情報の本人であることを示さなければならない。
(費用負担)
第二十七条 開示請求に係る保有個人情報が記録された公文書の写しの交付を受ける者は、当該写しの交付に要する費用を負担しなければならない。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による訂正の請求(以下「訂正請求」という。)をすることができる。ただし、未成年者又は成年被後見人の法定代理人以外の代理人にあっては、やむを得ない理由により本人が自ら訂正請求をすることが困難であると認められる場合に限り、訂正請求をすることができる。
3 訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
(訂正請求の手続)
第二十九条 訂正請求をしようとする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
一 氏名及び住所
二 訂正請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するために必要な事項
三 訂正請求の趣旨及び理由
四 代理人によって訂正請求をする場合は、その理由
五 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 前項の場合において、訂正請求をしようとする者は、実施機関に対し、次に掲げる資料及び書類を提示し、又は提出しなければならない。
一 当該訂正を求める内容が事実に合致することを疎明する資料
二 自己が当該訂正請求に係る保有個人情報の本人又はその代理人であることを示す書類で実施機関が定めるもの
3 実施機関は、第一項の請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、訂正請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(訂正義務)
第三十条 実施機関は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしなければならない。ただし、当該訂正請求に係る保有個人情報について実施機関に訂正の権限がないとき、その他訂正をしないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。
(訂正請求に対する決定等)
第三十一条 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 本条を適用する旨及びその理由
二 訂正決定等をする期限
(事案の移送)
第三十四条 実施機関は、訂正請求に係る保有個人情報が第二十三条第三項の規定に基づく開示に係るものであるとき、その他他の実施機関において訂正決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の実施機関と協議の上、当該他の実施機関に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした実施機関は、訂正請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。
2 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた実施機関において、当該訂正請求についての訂正決定等をしなければならない。この場合において、移送をした実施機関が移送前にした行為は、移送を受けた実施機関がしたものとみなす。
2 代理人は、本人に代わって前項の規定による利用の停止、消去又は提供の停止(以下「利用停止」という。)の請求(以下「利用停止請求」という。)をすることができる。ただし、未成年者又は成年被後見人の法定代理人以外の代理人にあっては、やむを得ない理由により本人が自ら利用停止請求をすることが困難であると認められる場合に限り、利用停止請求をすることができる。
3 利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
(利用停止請求の手続)
第三十六条 利用停止請求をしようとする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
一 氏名及び住所
二 利用停止請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するために必要な事項
三 利用停止請求の趣旨及び理由
四 代理人によって利用停止請求をする場合は、その理由
五 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項
2 前項の場合において、利用停止請求をしようとする者は、実施機関に対し、自己が当該利用停止請求に係る保有個人情報の本人又はその代理人であることを示す書類で実施機関が定めるものを提示し、又は提出しなければならない。
3 実施機関は、第一項の請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、利用停止請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(利用停止義務)
第三十七条 実施機関は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、当該実施機関における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務の性質上、当該事務の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(利用停止請求に対する決定等)
第三十八条 実施機関は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 本条を適用する旨及びその理由
二 利用停止決定等をする期限
(苦情の処理)
第四十一条 実施機関は、当該実施機関における個人情報の取扱いに関する苦情の申出があったときは、迅速かつ適切な処理に努めなければならない。
第三節 審査請求
(平二八条例一一・改称)
(県が設立した地方独立行政法人に対する審査請求)
第四十一条の二 県が設立した地方独立行政法人が行った開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について不服がある者は、当該県が設立した地方独立行政法人に対し、審査請求をすることができる。
(平二五条例八・追加、平二八条例一一・一部改正)
(審理員による審理手続についての特別の定め)
第四十一条の三 行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第九条第一項ただし書に規定する条例に基づく処分について条例に特別の定めがある場合は、開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求がされた場合とする。
(平二八条例一一・追加)
(徳島県個人情報保護審査会への諮問)
第四十二条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、徳島県個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
一 審査請求が不適法であり、却下する場合
二 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
三 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
四 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
2 前項の規定による諮問は、審査請求書、弁明書その他審査請求に係る事件に関する書類その他の物件のうち規則で定めるものの写しを添えてしなければならない。
(平二五条例八・平二八条例一一・一部改正)
一 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
二 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る保有個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る保有個人情報を開示する旨の裁決(第三者である参加人(行政不服審査法第十三条第四項に規定する参加人をいう。以下同じ。)が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
(平二八条例一一・一部改正)
第四節 他の制度との調整
(統計法に基づき収集された個人情報等に係る調整)
第四十四条 この章の規定は、次に掲げる個人情報については、適用しない。
一 統計法(平成十九年法律第五十三号)第二条第六項に規定する基幹統計調査及び同条第七項に規定する一般統計調査に係る調査票情報(同条第十一項に規定する調査票情報をいう。第四号において同じ。)に含まれる個人情報
二 統計法第二条第八項に規定する事業所母集団データベースに記録されている情報に含まれる個人情報
三 統計法第二条第一項に規定する行政機関が同法第二十九条第一項の規定により他の行政機関から提供を受けた行政記録情報に含まれる個人情報
四 統計法第二十四条第一項の規定により総務大臣に届けられた統計調査に係る調査票情報に含まれる個人情報
2 この章の規定は、図書館、博物館その他これらに類する施設において、当該施設の設置目的に応じて保有されている個人情報については、適用しない。
(平一七条例七・平二一条例八・平二七条例七・令三条例四五・一部改正)
(特定個人情報に係る調整)
第四十四条の二 実施機関が保有し、又は保有しようとする特定個人情報(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第八項に規定する特定個人情報をいう。以下同じ。)(同法第二十三条第一項及び第二項(これらの規定を同法第二十六条において準用する場合を含む。)に規定する記録(以下「情報提供等の記録」という。)に記録されたものを除く。次項において同じ。)に関しては、第六条第二項及び第三項、第七条第二号から第八号まで、第八条第二項第二号及び第三号、第九条、第十条第三項ただし書、第十三条第二項ただし書、第十四条第一項第三号、第二十六条、第二十八条第二項ただし書、第二十九条第一項第四号、第三十五条第二項ただし書、第三十六条第一項第四号並びに第四十四条第二項から第四項までの規定は適用しないものとし、他の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
当該実施機関以外のものに | 実施機関(知事、公営企業管理者及び病院事業管理者に限る。)の相互間で | |
本人の同意があるとき、又は本人に提供する | 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難である | |
法令等 | 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号) | |
(第五条第四項第一号に規定する個人情報取扱事務に係るものを除く。)の開示 | の開示 | |
又は第二十六条第三項の規定 | の規定 | |
第六条 | 第六条第一項 | |
又は第七条の規定に違反して利用されている | 、第四十四条の二第一項の規定により読み替えて適用する第七条(第一号に係る部分に限る。)の規定に違反して利用されている場合、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第二十条の規定に違反して収集され、若しくは保管されている場合又は同法第二十九条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイル(同法第二条第九項に規定する特定個人情報ファイルをいう。)に記録されている | |
第七条又は第八条 | 第四十四条の二第一項の規定により読み替えて適用する第七条(第一号に係る部分に限る。)又は第八条第一項及び第四十四条の二第一項の規定により読み替えて適用する第八条第二項(第一号に係る部分に限る。) | |
第二十八条 | 第二十八条(同条第一項にあっては、第四十四条の二第一項の規定による読替え後の第二十八条第一項)、第二十九条から第三十四条まで、第三十五条(同条第一項にあっては、第四十四条の二第一項の規定による読替え後の第三十五条第一項)及び第三十六条 | |
又は第二十六条第三項の規定 | の規定 |
2 実施機関は、その保有している特定個人情報について、第三十一条第一項の決定に基づく訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、当該特定個人情報の提供先に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
(平二七条例七・追加・一部改正、平二九条例一五・一部改正)
第四十四条の三 実施機関が保有し、又は保有しようとする情報提供等の記録に記録された特定個人情報に関しては、第六条第二項及び第三項、第七条ただし書、第八条第二項第二号及び第三号、第九条、第十条第三項ただし書、第十三条第二項ただし書、第十四条第一項第三号、第二十三条、第二十六条、第二十八条第二項ただし書、第二十九条第一項第四号、第三十四条から第四十条まで、第四十二条第一項第四号並びに第四十四条第二項から第四項までの規定は適用しないものとし、他の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
第七条の見出し | 利用及び提供 | 利用 |
利用し、又は当該実施機関以外のものに提供しては | 利用しては | |
法令等 | 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号) | |
(第五条第四項第一号に規定する個人情報取扱事務に係るものを除く。)の開示 | の開示 | |
又は第二十六条第三項の規定 | の規定 | |
、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求 | 又は開示請求若しくは訂正請求 | |
第二十八条から第四十条まで | 第二十八条(同条第一項にあっては、第四十四条の三第一項の規定による読替え後の第二十八条第一項)及び第二十九条から第三十三条まで | |
訂正又は利用停止 | 訂正 | |
訂正又は利用停止 | 訂正 | |
又は第二十六条第三項の規定 | の規定 |
2 実施機関は、その保有している情報提供等の記録に記録された特定個人情報について、第三十一条第一項の決定に基づく訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、内閣総理大臣及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第十九条第八号に規定する情報照会者若しくは情報提供者又は同条第九号に規定する条例事務関係情報照会者若しくは条例事務関係情報提供者(当該訂正に係る情報提供等の記録に記録された者であって、当該実施機関以外のものに限る。)に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
(平二七条例七(平二八条例一一)・追加、平二九条例一五・令三条例四五・一部改正)
第三章 事業者が取り扱う個人情報の保護
(事業者の責務)
第四十五条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の取扱いに伴う個人の権利利益の侵害の防止に関し必要な措置を自主的に講ずるとともに、個人情報の保護に関する県の施策に協力しなければならない。
2 事業者のうち、個人番号(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第二条第五項に規定する個人番号をいう。以下同じ。)を取り扱うものは、個人番号の不正な利用、漏えい等が個人の権利利益の重大な侵害を招くおそれがあることを十分に認識し、同法その他の法令及びこの条例を遵守して個人番号その他の特定個人情報を適正に取り扱わなければならない。
3 事業者のうち、県が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人であって規則で定めるものは、その取り扱う個人情報の保護に関し実施機関に準じた措置を講ずるよう努めなければならない。
(平一七条例七・平二七条例七・平二九条例一五・一部改正)
(事業者に対する指導及び助言)
第四十六条 知事は、事業者が個人情報の保護に関し必要な措置を自主的に講ずることができるよう指導及び助言を行うものとする。
(平二九条例一五・一部改正)
第四十七条 削除
(平二九条例一五)
(苦情相談の処理)
第四十八条 知事は、事業者が行う個人情報の取扱いに関する苦情相談があったときは、迅速かつ適切な処理に努めるものとする。
(国又は他の地方公共団体との協力)
第四十九条 知事は、事業者が行う個人情報の取扱いに関して個人の権利利益を保護するため必要があると認めるときは、国若しくは他の地方公共団体に協力を求め、又は国若しくは他の地方公共団体の協力の求めに応ずるものとする。
(平二九条例一五・一部改正)
第四章 徳島県個人情報保護審査会
(設置等)
第五十条 この条例によりその権限に属することとされた事項のほか、個人情報保護制度に関する重要事項について調査審議するため、徳島県個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
2 審査会は、前項の規定による調査審議を行うほか、個人情報保護制度の在り方について実施機関に意見を述べることができる。
3 審査会は、委員五人以内で組織する。
4 委員は、学識経験のある者のうちから、知事が任命する。
5 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 委員は、再任されることができる。
7 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(審査会の調査権限)
第五十一条 審査会は、必要があると認めるときは、第四十二条第一項の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問庁」という。)に対し、保有個人情報の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された保有個人情報の開示を求めることができない。
2 諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、保有個人情報に含まれている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
(平二八条例一一・一部改正)
(意見の陳述等)
第五十二条 審査会は、審査請求人等から申立てがあったときは、当該審査請求人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。
2 審査請求人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。
(平二八条例一一・一部改正)
2 審査請求人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書又は資料の閲覧(電磁的記録にあっては、記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)を求めることができる。この場合において、審査会は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
4 審査会は、第二項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。
(平二八条例一一・追加)
(調査審議手続の非公開)
第五十三条 第四十二条第一項の規定による諮問に応じて審査会が行う調査審議の手続は、公開しない。
(平二八条例一一・平二九条例一五・一部改正)
(答申書の送付等)
第五十四条 審査会は、第四十二条第一項の規定による諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。
(平二八条例一一・一部改正)
(規則への委任)
第五十五条 この章に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第五章 雑則
(運用状況の公表)
第五十六条 知事は、毎年一回、各実施機関におけるこの条例の運用状況を取りまとめ、これを公表するものとする。
(委任)
第五十七条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関の取り扱う個人情報の保護については実施機関が、事業者の取り扱う個人情報の保護については知事が定める。
第六章 罰則
(平一七条例七・章名追加)
第五十八条 実施機関の職員若しくは職員であった者又は第十二条第三項の業務に従事している者若しくは従事していた者が、正当な理由がないのに、個人の秘密に属する事項が記録された保有個人情報を含む情報の集合物であって、一定の事務の目的を達成するために特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を提供したときは、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(平一七条例七・追加)
第五十九条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(平一七条例七・追加)
第六十条 実施機関の職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画若しくは写真又は電磁的記録を収集したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(平一七条例七・追加)
第六十一条 第五十条第七項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(平一七条例七・旧第五八条繰下・一部改正、平二八条例一一・一部改正)
第六十二条 偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、五万円以下の過料に処する。
(平一七条例七・追加)
附則
附則(平成一六年条例第六四号)
(施行期日)
1 この条例は、平成十七年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前に改正前の徳島県情報公開条例、徳島県個人情報保護条例及び徳島県公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例(以下「改正前の条例」と総称する。)の規定により知事がした処分その他の行為で現にその効力を有するもので、施行日以後においては改正後の徳島県情報公開条例、徳島県個人情報保護条例及び徳島県公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例(以下「改正後の条例」と総称する。)の相当規定により病院事業管理者が行うこととなる事務に係るものは、改正後の条例の規定により病院事業管理者がした処分その他の行為とみなす。
3 施行日前に改正前の条例の規定により知事に対してなされた請求その他の行為で施行日以後においては病院事業管理者が処理することとなる事務に係るものは、改正後の条例の相当規定により病院事業管理者に対してなされた請求その他の行為とみなす。
附則(平成一六年条例第六八号)
この条例は、平成十七年一月一日から施行する。
附則(平成一七年条例第七号)
(施行期日)
1 この条例は、平成十七年四月一日から施行する。ただし、第二条第一号の改正規定、第五条に一項を加える改正規定、第六条第二項中第六号を第七号とし、第五号の次に一号を加える改正規定、同条第三項の改正規定、第七条中第五号を第八号とし、第四号の次に三号を加える改正規定、第八条第二項の改正規定、第十六条第六号の改正規定(「県の機関、国の機関又は他の地方公共団体の機関」を「県の機関等」に改める部分を除く。)及び第四十五条第二項の改正規定は、平成十八年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に改正前の徳島県個人情報保護条例(以下「旧条例」という。)の規定によりされている開示の請求は、改正後の徳島県個人情報保護条例(以下「新条例」という。)の規定によりされた開示の請求とみなす。
3 この条例の施行前に旧条例の規定によりされた処分、手続その他の行為は、新条例の相当の規定によりされた処分、手続その他の行為とみなす。
4 第二条第一号の改正規定の施行の際現に公安委員会及び警察本部長において行われている個人情報取扱事務についての新条例第五条第一項の規定の適用については、同項中「を開始しようとするときは、あらかじめ」とあるのは、「で現に行われているものについては、遅滞なく」とする。
5 公安委員会及び警察本部長は、新条例第六条第二項第七号及び第三項第三号、第七条第八号並びに第八条第二項第三号の規定により徳島県個人情報保護審査会の意見を聴くこととされる事項については、第二条第一号の改正規定の施行前においても、徳島県個人情報保護審査会に諮問することができる。
附則(平成一七年条例第九七号)
1 この条例は、平成十八年四月一日から施行する。
2 この条例の施行の際現に議会において行われている個人情報取扱事務についての第五条第一項の規定の適用については、同項中「を開始しようとするときは、あらかじめ」とあるのは、「で現に行われているものについては、遅滞なく」とする。
附則(平成二一年条例第八号)
1 この条例は、平成二十一年四月一日から施行する。
2 改正後の第四十四条第一項の規定は、統計法(平成十九年法律第五十三号)附則第九条第三項の規定により一般統計調査に係る調査票情報とみなされる情報(統計報告(同法附則第二条の規定による廃止前の統計報告調整法(昭和二十七年法律第百四十八号)第三条第一項に規定する統計報告をいう。)のうち同法第四条第二項の申請書に記載された専ら統計を作成するために用いられる事項に係る部分以外の部分に記録されているものに限る。)については、適用しない。
附則(平成二五年条例第八号)
1 この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。
2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前に個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)の規定により社団法人全国社会保険協会連合会に対してなされた請求その他の行為で施行日以後においては地方独立行政法人徳島県鳴門病院が処理することとなる事務に係るものは、改正後の徳島県個人情報保護条例の相当規定により同法人に対してなされた請求その他の行為とみなす。
附則(平成二五年条例第五六号)
この条例は、平成二十六年一月一日から施行する。
附則(平成二七年条例第七号)
この条例は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行の日から施行する。ただし、第一条中第二条第二号の改正規定は公布の日から、第二条の規定は同法附則第一条第五号に掲げる規定の施行の日から施行する。
(施行の日=平成二七年一〇月五日)
(附則第一条第五号に掲げる規定の施行の日=平成二九年五月三〇日)
附則(平成二八年条例第一一号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成二十八年四月一日から施行する。ただし、第八条中徳島県情報公開条例第三十七条の改正規定及び第九条中徳島県個人情報保護条例第六十一条の改正規定は、同年五月一日から施行する。
(経過措置)
2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、次項及び附則第四項の規定による場合を除き、なお従前の例による。
附則(平成二九年条例第一五号)
この条例は、平成二十九年五月三十日から施行する。
附則(平成二九年条例第四五号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和三年条例第四五号)
この条例は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和三年法律第三十七号)附則第一条第四号に掲げる規定(同法第五十条の規定に限る。)の施行の日から施行する。ただし、第四十四条の三第二項の改正規定は公布の日から、第四十四条第一項第二号の改正規定は同法附則第一条第四号に掲げる規定(同法附則第四十六条の規定に限る。)の施行の日から施行する。
(本文の施行の日=令和四年四月一日)
(ただし書の施行の日=令和四年四月一日)
附則(令和四年条例第五五号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和五年四月一日から施行する。
(徳島県個人情報保護条例の廃止に伴う経過措置)
3 次の各号に掲げる者が、当該各号に定める旧個人情報(前項の規定による廃止前の徳島県個人情報保護条例(以下「旧条例」という。)第二条第二号に規定する個人情報をいう。以下同じ。)をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない義務については、同項の規定の施行後も、なお従前の例による。
一 前項の規定の施行の際現に旧条例第二条第一号に規定する実施機関(以下「旧実施機関」という。)の職員(同条第五号に規定する職員をいう。以下同じ。)である者又は同項の規定の施行前において旧実施機関の職員であった者のうち、同項の規定の施行前において旧個人情報の取扱いに従事していた者 その職務上知り得た旧個人情報
二 前項の規定の施行前において、旧実施機関から旧条例第二条第六号に規定する個人情報取扱事務の委託を受けたものが受託した業務又は指定管理者に係る公の施設の管理業務を行う場合において、当該業務に従事していた者 その業務に関して知り得た旧個人情報
4 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)前に旧条例第十三条第一項、第二十八条第一項又は第三十五条第一項の規定による請求がされた場合における旧条例第二条第五号に規定する保有個人情報(以下「旧保有個人情報」という。)の開示、訂正及び利用停止については、なお従前の例による。
5 施行日前に旧条例第二十五条第一項又は第二十六条第三項の規定により開示された旧保有個人情報及び前項の規定によりなお従前の例によることとされた旧条例第二十五条第一項又は第二十六条第三項の規定により開示された旧保有個人情報について、施行日以後に請求がされた訂正及び利用停止については、なお従前の例による。
6 旧条例第五十条第七項に規定する義務については、附則第二項の規定の施行後も、なお従前の例による。
7 次に掲げる者が、正当な理由がないのに、附則第二項の規定の施行前において旧実施機関が保有していた個人の秘密に属する事項が記録された旧保有個人情報を含む情報の集合物であって、一定の事務の目的を達成するために特定の旧保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの(その全部又は一部を複製し、又は加工したものを含む。)を同項の規定の施行後に提供したときは、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 附則第二項の規定の施行の際現に旧実施機関の職員である者又は同項の規定の施行前において旧実施機関の職員であった者
二 附則第三項第二号に掲げる者
8 前項各号に掲げる者が、その業務に関して知り得た附則第二項の規定の施行前において旧実施機関が保有していた旧保有個人情報を同項の規定の施行後に自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
9 施行日前にした行為並びに附則第四項及び第六項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
10 前三項の規定は、県の区域外においてこれらの項の罪を犯した者にも適用する。
11 附則第三項から前項までに定めるもののほか、旧条例の廃止に伴い必要な経過措置は、別に条例で定める。